仕事・バイトの体験記

キャバクラの付け回しってどんな仕事?元ボーイが具体的に解説します

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キャバクラやスナックなど、女性が男性の席に着いて接客を行なう夜のお店では、必ずと言っていいほどボーイ(サポート役)が存在しています。

彼らのお仕事は、「的確な女の子を的確なお客さんに届けてあげる仕事」です。

決してキャスト自身(女の子自身)が、お客さんの席に着くかどうかを決めている訳ではありません。

 

キャバ嬢うわ、あの客キモいから無理~。え、待って!あっちにイケメンいるじゃん。イケメンの席に着いちゃお~♡

 

というような、勝手気ままな行動はできないと言う事ですね。

なぜなら、女の子が座る席というのは、すべてお店のボーイが管理しているからです。

 

「お客さんがキモいから」「イケメンだから」このような要素は一切関係ありません。

では、お店のボーイはどのようにしてキャバ嬢を席に配置しているのか、「付け回し」という業務について見ていきたいと思います。

 

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キャバクラの「付け回し」とは?

 

付け回しとは、「お客さんにどの女の子を付けるか」を考える業務になります。

もしくは、それ+「女の子を席に座らせる」までが1セットという場合もありますし、お店の方針によって業務の幅が多少異なってきます。

 

また、付け回しはただ単に女の子を配置するのではなく、お客さんと女の子の相性や売上に繋がるかまでを考慮しなくてはなりません。

店内にお客さんが入店すると、付け回し業務の担当者は以下のことを瞬時に考える必要があります。

 

  • 指名客なのかフリー客なのか(女の子を指名する客なのか指名しない客なのか)
  • お客さんがどの女の子と仲が良いのか(もしくは悪いのか)
  • 初回客なのか常連客なのか
  • 優しいお客さんなのか扱いにくいお客さんなのか(新人キャストを扱いづらいお客さんに回さない目的)

 

在籍しているキャストの人数にもよりますが、付け回しの業務はとても大変なお仕事です。

何より、頭の回転と的確な判断能力が求められるので、責任重大なポジションなのは間違いありません。

 

付け回しはボーイが苦戦する最初の壁

 

仕事を始めたての新米ボーイは、基本的に雑用や接客を担当します。

初めのころは任せられる仕事が限られてくるので、誰でもできるような雑務ばかりをやることになります。

 

しかし、ある一定の期間を経て脱新人(半人前)くらいになった時に、付け回しの業務を経験することになるでしょう。

ですが、付け回しの業務には向き不向きがあります。

頭の回転が遅く判断力も低いボーイの場合、ボロボロな付け回しになってしまうので、そうした事を繰り返していく内にクビ宣告を受けます(笑)

 

ただ、クビと言ってもその業務においての話なので、お店自体を辞めさせられるわけではありませんがね。

適性のない人に長期間付け回しをさせてしまうと、お店の利益が減少することになりますので、店長や役職クラスの人はなるべく早く、ボーイに付け回しの業務を覚えて欲しいと考えています。

 

そうしたプレッシャーもある為、新人のうちはミスをしまくります。

これが新人ボーイ(黒服)に与えられる最初の壁です。

 

また、この壁が結構分厚いので、壁を壊す前に辞めていく人がめちゃくちゃ多い!

プライドの高い人は心が折れる可能性大です。

ちなみに私の場合は「不可能じゃないけど、非常に苦しい」というレベルでしたw

 

付け回しの具体例

 

では、実際の流れとして、付け回し業務担当の人はどのような動きをするのか見ていきましょう。

画像付きで具体的に解説していきます。

 

お客さんが来店すると業務が始まる

 

お客さんがお店に来店すると、基本的には受付担当者が席案内を行ないます。

その席案内のタイミングで、受付担当者は付け回し業務担当者にインカムを飛ばします。

インカムとは、パチンコ屋の従業員が装着しているトランシーバーみたいなもので、片耳にイヤホン&ピンマイクがセットになった機器です。

 

業務連絡の多い業種ではインカムが必須なので、キャバクラのボーイやキャッチはこれを装着して仕事を行ないます。

そして、受付担当者が付け回し担当者にインカムを飛ばすと、そのタイミングで付け回し担当者は女の子の配置を考えます。

例えば、上記のように席がいくつもある場合、それぞれのテーブルにはテーブル番号が振られています。

この場合、最初に来店したお客さんを1番テーブルに案内するとしましょう。そして、やってきたお客さんは2人。

1人は女の子の指名が無し、もう1人はB子さん指名のお客さんだとします。

 

すると、1番テーブルはこのようになります。

女の子を指名すると、セット料金以外に指名料(千円くらい)が毎セット掛かるので、指名しないお客さんも結構多いです。

 

この時の付け回し担当者のお仕事は、指名されたB子さんを待機室から呼び出す事と、フリー(指名なし)のお客さんに付ける女の子を選定する作業になります。

一見簡単そうに思えますが、フリー客に付ける女の子を選ぶ際は、決して誰でも良いという訳ではありません。

 

例えば、19:45に1番テーブルのお客さんが来店した場合、20時に指名予約の入っている女の子を1番テーブルのフリー客に付ける行為は好ましくありません。

なぜなら、1番テーブルのフリー客に接客しても、15分後にはその女の子の指名客が来店するので、そちらの席に向かわなければならないからです。

 

女の子はスマホでお客さんに営業を掛けるため、付け回し担当者は「どの女の子が何時にお客さんを連れてくるのか」という事を把握しておく必要があります。

それらを考慮した上で、キャスト(女の子)の配置を練っていかなくてはならないので、割と大変な業務です。

 

フリー客の場合、女の子を2~3回入れ替える

 

付け回しをする上で、一番の腕の見せ所が「女の子の入れ替え作業」になります。

指名が入っている女の子の場合は、基本的にそのお客さんのみにホールドしますが、指名が入っていない女の子の場合は、多くの席をぐるぐると回されます。

ではなぜ、キャバクラでは女の子を色んな席に回すのかと言うと、以下のような理由があります。

 

  • お客さんに沢山の子を知って貰うため
  • 気に入った女の子を指名させるため
  • 気に入らない女の子と長く一緒にいさせないため
  • 会話が途切れる可能性を減らす為
  • 同じ女の子と長く一緒に話したいという心理を、「指名」という形に持って行かせるため

 

単刀直入に言うと、結局はお金ですね。

1人の女の子と長くお話したいなら、指名料を払って下さいということ。

なので、付け回し担当者はお客さんが指名してくれるようなキャスト配置を考える必要があるんです。

 

それによって、一日の売上は大きく左右されます。

また、指名客が増えるという事は、今後そのお客さんが常連になってくれる可能性も高くなるため、付け回し業務は将来の売上にも関わる重大なポジションだと言う事になります。

 

▼ボーイの1日のスケジュール

 

付け回し業務のまとめ

 

付け回し業務をしている人のほとんどは、裏の事務所でイスに座りながら仕事をしています。

その傍ら女の子とおしゃべりをしたり、スマホを弄ったりする人もいますが、決して楽な仕事ではありません。

 

というか、おしゃべりしたりスマホを弄ったりできる人は、余裕がある人じゃないと無理です。

頭の中は常に思考の嵐。オーバーヒートで発熱する人もいるくらいです。

大袈裟じゃなくてホントですよw

 

また、忙しい時に限って女の子は「ねえねえ、聞いて~♡」と言ってくるので、「少し黙れ!」と返したくもなりますが、相手の今後のモチベーションを考慮すると、そのような事は口が裂けても言えません。

なので、キャバクラのボーイは女性心理を勉強する事も必要です。

 

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