総合格闘家である山本キッド徳郁さんが、2018年9月18日に41歳という若さでお亡くなりになりました。
その数ヶ月前には自らが癌を患っている事を公表し、闘病している事を世間が認知したのがここ最近の出来事でした。
しかし、世間では山本KIDさんが亡くなってしまった要因の1つに、刺青・タトゥーが関係しているのではないかとの噂がささやかれています。
では、山元キッドさんが患った癌と刺青にはどのような関連があったのか、刺青が人体に対しどのような影響を与えるのかを交えながら、考察していきたいと思います。
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山本キッドの死因は消化器系の胃癌
すでにご存じの方も多いと思いますが、山本キッドさんはこの世を旅立つ前から自身の病気について公表していました。
その病名は「胃がん」。スポーツ報知によると、最初に胃癌が見つかったのは2年以上前(2016年以前)の事だそうです。
容態が悪化したのが2018年の年明け頃であり、末期がんになるとグアムで治療を行っていた為、自宅とグアムを往復していたみたいです。
山本KIDさんは、病気を治し元気な姿で戻ってくる事を約束していましたが、残念ながらそれは叶わない結果となってしまいました。
その山本KIDさんが亡くなった際に、ホリエモンこと堀江貴文さんが発した「防げる癌なのに」というツイートが炎上。その詳細はこちらに記載されています。
刺青による皮膚呼吸と胃ガンは無関係
山本KIDさんと言えば、見る者が驚くような刺青・タトゥーが全身に描かれていますよね。
その刺青の事を知っている世間の人は、「刺青が癌と関係しているのでは?」と疑問に思う人も多いでしょう。
なぜなら肌に墨を入れると、その部分の皮膚が呼吸できなくなり、それが細胞に少なからず影響を与えているのではないか、と考えているためです。
しかし、札幌医学大学によると、人間は確かに皮膚呼吸をしていますが、その割合は肺呼吸のわずか0.6%に過ぎないと言う事。
皮膚呼吸で酸素を取り入れる事は可能ですが、極論、皮膚呼吸はしなくても人体に影響は無いようです。
よくよく考えると、長時間海に潜るダイバーや水泳選手は、水中にいる時間が長くても皮膚呼吸できずに亡くなった、という話は聞きません。
さらに、刺青やタトゥーを入れた場合でも、汗を掻いたり皮膚呼吸ができる場合もあるそうなので、一概に刺青と皮膚呼吸を結びつけることは難しいと言えます。
刺青による人体への影響・弊害とは?
では、刺青を入れる事によって人体にどのような影響が及ぶのか、3つの項目からその弊害を紹介していきます。
B型肝炎・C型肝炎の感染
刺青を入れる際には、彫り師によって環境が変わってきます。
例えば過去の場合だと、入れ墨の針を使い回す事でB型肝炎やC型肝炎に掛かるリスクが非常に高かったようです。
まずはB型肝炎について見ていきましょう。
B型肝炎ウイルスに感染すると、全身の倦怠(けんたい)感に引き続き食欲不振・悪心(おしん)・嘔吐(おうと)などの症状が現われ、これに引き続いて黄疸(おうだん)が出現することがあります。 他覚症状として、肝臓の腫大がみられることもあります。 これが、急性B型肝炎の症状ですが、症状が出ないまま治ってしまう場合があります。
出典:日本医師会
続いてC型肝炎についてです。
臨床症状 急性C型肝炎では全身倦怠感に引き続き、比較的徐々に食欲不振、悪心・嘔吐、右季肋部痛、上腹部膨満感、濃色尿などが見られるようになります。肝硬変で非代償期まで進行すると黄疸、腹水、浮腫、肝性脳症による症状である羽ばたき振戦、 意識障害などが出現するようになります。
出典:国立感染症研究所
エイズ感染の危険性
上記と同様、同じ針を何度も使い回すことにより、HIVの感染経路が出来上がってしまいます。
HIVウイルスに感染すると、長い潜伏期間を経てエイズ(後天性免疫不全症候群)が発症します。
エイズは適切な処置を施さなければ、命に係わる病気なのでその危険性は高いと言えます。
重金属による肝機能障害
重金属とは一般的に、鉄以上の重さを持つ金属の事を表します。その重金属はどこから来るのかというと、刺青を入れる際のインクによるものです。
その重金属を含んだインクが体内に浸透し、それが異物と認識され、肝臓や腎臓に運ばれます。
この時、肝臓や腎臓は異物を浄化する作用が働きますが、重金属の場合有害性が高く、正しい処理が行われにくいです。
その為、慢性的に重金属と言う異物が体内に蓄積され、肝機能障害や肝疾患を引き起こし易くなってしまいます。
胃癌になった本当の原因は?
胃ガンについては多くの研究が行われていますが、患者のデータから分析すると、喫煙や食事などの生活習慣に関わるものが第一に挙げられます。
食生活の面では、塩分の多量摂取や野菜・果物の摂取不足がその要因となっているようです。
山元キッドさんの場合も、それに当てはまるのではないかと思ったのですが、山本KIDさんはバランスの取れた食生活を心掛けていて、朝ご飯はフルーツと餅。起きたら常温の水を飲んでいます。
コンビニでアサイージュースとアイスカフェオレを購入するのが日々の日課だそうで、コンビニ弁当は絶対に口にしないようです。
昼食は主にガパオ(ハーブ類と鶏肉を炒めたタイ料理)を食べることが多いそう。この事から健康志向は高かったように感じられます。
胃癌になる原因には、熱いものを冷まさずに食べる行為、咀嚼が少ない、慢性的なストレスなどがあると思いますが、現状でははっきりとした山本キッドさんの癌になった原因は判明していないようです。
そもそも胃癌が発症しやすい体質という可能性もあるかもしれませんね。
そのような事にならない為にも、癌の定期検診は大切だったりします。
しかし、その定期検診を受ける際には、刺青の人はお断りという場合がある為、もしかすると山本キッドさんはその影響で早期発見が遅れたかもしれません。あくまで憶測ですが。